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REPORT-レポート
6/8 子どもの読書応援トークイベント 小宮由氏講演会〈このよろこびをあのこに-子どもに本を手わたすこと-〉
このよろこびをあのこに-子どもに本を手わたすこと-
6月8日(日)に、子どもの読書応援トークイベント2025 小宮由氏講演会〈このよろこびをあのこに-子どもに本を手わたすこと-〉が開催されました。
講師は、翻訳家で家庭文庫主宰の小宮由さんです。
本イベントに先駆け、当館では5月から小宮由さんの翻訳書籍や、インタビューやコラムの掲載雑誌と、お祖父様の北御門二郎氏の関連本を展示しました。小宮さんの書籍の訳者表記は「小宮由」と「こみやゆう」の2パターンがあり、展示をご覧になって「これもそうなの!」と驚かれる方も多くいらっしゃいました。
ご講演は、ウォルター・デラ・メアの『詩集 孔雀のパイ』(瑞雲舎)より「だれか」という詩の暗唱から始まり、〈絵本とは何か〉〈小泉八雲〉〈幼年文学とは何か〉の3部構成で、2時間たっぷりお話しいただきました。
様々な参考資料を紹介し、読み上げながら「子どもに本の本当の喜び」を伝えるためには、絵本とは何か、幼年文学とは何か、掘り下げながら丁寧に話をしてくださいました。優れた先達が残してくれた数々の言葉に加え、小宮さんの経験に基づくお考えを聞き、「子どもに本を手わたすことの意義」を改めて考えさせられました。
また、秋から始まるNHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」の予習も兼ねて〈小泉八雲の人生〉〈小泉八雲の見た日本〉についてのお話くださいました。八雲の知られざるその苦難に満ちた人生と、異国からやって来た八雲が見た“八百万の国である日本”の魅力を、最後の著書を通して説明してくださいました。
最後は、参加者の方々に、「本や読書の喜びを、周囲の大人や子どもたちに伝え続けて欲しい」と激励されて締めくくりました。
講演会終了後の参加者の方々の表情が印象的でした。「先達の想い」と「小宮さんの想い」のバトンを受け、それぞれの心の中で醸成していくのだろうと感じられ、主催者としても大変嬉しく思いました。
〈子どもたちに本を手わたす〉ということは、とても責任のあることであり、意義深いということ。その為に、我々も学び続け、実践し続けなければならないと、身の引き締まる講演会でした。
小宮由さん、素晴らしいご講演をありがとうございました。